願成寺ホームページは、 こちら(https://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、7月1日です。





 


 


海福寺来迎図

 六月に入り、紫陽花の色が美しく映える季節となりました。紫陽花の花言葉は、時期によって色が変化することから、無常という意味があるそうです。私たちの状況も常に移り変わるものであります。

 現在放送中の大河ドラマ「光る君へ」で、まひろ(紫式部)が左大臣の集いに参加したシーンがあります。その場面で赤染衛門(あかぞめえもん)という女性歌人が登場します。赤染衛門は、藤原道長の妻である倫子とその娘の彰子に仕えていました。歌人としては真実風流な心のある人で、和泉式部と並び称される才知に長けた方でありました。衛門は、20歳頃に大江匡衡(おおえのまさひら)と結婚をされ、お子さんにも恵まれます。周囲から衛門匡衡と言われるほどのおしどり夫婦であったといいます。匡衡が尾張へ赴任する際にも共に向かい、夫を支える良妻賢母の鏡のような方でありました。
 そんな間柄でありましたが、無常の風が吹き夫・匡衡が亡くなります。その悲しみを衛門は、

  五月雨の 空だに澄める月かげに 涙の雨は 晴るる間もなし

と歌を残しています。降り続く雨が上がり、空には清らかに澄んだお月さまが浮かんでいるけれども、夫を亡くした私の気持ちは晴れることはなく、今も涙が止まることはありませんという心を詠んだ歌といいます。仲睦まじかったと伝えられていますので、旦那さんを失った赤染衛門の悲しみの深さは如何ほどであったでしょうか。このお歌を通じていつの時代になっても、最愛の方を亡くした悲しみは変わらないのだなと感じるのです。
 法然上人のお言葉に、

   ある時には、世間の無常なることを思いて、この世の幾程な
  き事を知れ。ある時には仏の本願を思いて「必ず迎え給え」と
  申せ。

とあります。ある時には、世間が無常であることを思って、この人生がさほど長くないことをわきまえなさい。またある時には、阿弥陀仏の本願を思って、「必ず極楽へお迎えください」と口に出しなさいという意味です。
 「ある時」というのは、いつでしょうか?それは「今」であります。いつどこで私たちの終焉が訪れるかはわかりません。だからこそ、必ず生死輪廻の世界から極楽浄土へ救うと誓いを立てられた阿弥陀さまのお迎えに預かれるように今から南無阿弥陀仏と申し続ける日々が大切なのであります。お念仏を申した者は、お互いに同じ浄土へ往生することができるのであります。

 先日東京国立博物館で「法然と極楽浄土」という展示会が開催されていました。そこには、八世紀の中国唐または、奈良時代のものといわれる縦横約4メートルにもなる国宝「綴織當麻曼荼羅」(奈良・當麻寺蔵)が公開されていました。その曼荼羅の右下には、お念仏を申し続けた者の臨終の夕べに阿弥陀さまと菩薩さま達が様々な楽器をお持ちになられて、来迎されている様子が描かれていました。博物館には、その美しさに思わず手を合わせる方々が沢山いらっしゃいました。来迎という尊い奇瑞は、現代の私たちにとっても心の支えとなり得ることを実感したのであります。

 どうぞ皆さまも、愛しい間柄の方と共々に今から南無阿弥陀仏とおとなえし、生きる支えとして参りましょう。

 海福寺  瀧 沢 行 彦 









新型コロナウィルス感染防止のために

 年忌法要は、感染防止策をとりながら、親族中心におこなっております。

 なお、お墓参り、付け届けは、密となりませんので、お出かけ下さい。

 

辻 説 法 の 会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
6月21日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
福泉寺 副住職 岩佐 剛昇 師
参 加 費
500円 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
7月19日(金) 同時刻  願成寺 住職 魚尾 孝久 師

 

宗祇法師の会 (6月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
6月24日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

墓地清掃とそうめん流し

 恒例となりました、お盆の墓地清掃をおこないます。檀信徒総出でのお掃除の機会でもあり、また、本年より「そうめん流し」も用意いたしておりますので、ご家族とともにご参加いただけますようお願い申し上げます。

日   時
6月30日(日) 9時より(雨天決行)

 

7月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「お寺での棚経」 が中心となりますが、6月下旬にハガキにてご案内申しあげます。

 

お盆灯籠流しの販売

 7月16日、三島市仏教会主催の「灯籠流し」が水泉園(白滝公園)でおこなわれます。7月1日より、灯籠を販売いたします。









▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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