願成寺ホームページは、 こちら(https://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、8月1日です。





 


 

 梅雨のジメジメしたなか、晴れ間が見えたら草刈りに追われる毎日をお過ごしの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

  夏草を盗人のごと憎めども その主人より丈高くなる

「夏の草を盗人のように憎むけれども、瞬く間に草がその家の主よりも高くなりますね」という与謝野晶子の歌であります。六月に一生懸命刈った草木がみるみる伸びる様子はどんな時代でも悔しい気持ちにさせるのだなと思いました。
 与謝野晶子は、生涯で五万首もの短歌をつくり、女性の自立を歌った歌人です。明治11年に大阪府堺市の和菓子屋さんの娘に生まれ(本名は、鳳(ほう)志(し)やう)、少女の頃から『源氏物語』などの文学を好み、短歌を雑誌に投稿するようになったといいます。明治33年には、『明星』という雑誌を発行した与謝野寛(ひろし)と出会い結婚をします。その後『みだれ髪』を刊行しました。
 そんな晶子は熱海にもご縁がある方で、熱海の温泉に度々宿をとり、景色を見ながら何首も歌を詠んでいます。昭和9年の6月には、昌子は夫婦で伊東の一碧湖に向うなか、熱海市の多賀の地に立ち寄ったそうです。そして、多賀の自然とその土地の方々の素朴な人情に感銘を受け、何度も訪れて歌を詠んだといいます。その歌が多賀中学校の正門横に刻まれています。

  ここに見る 多賀の海原ひろければ
        こころ直ちに 大空にいる (寛)
  棚作り 臙脂(えんじ)のいろの 網をかく
      多賀の磯より 中野(なかの)濱(はま)まで (昌子)

多賀の地の自然の豊かさが歌われています。
 そんな海山に囲まれた熱海の地に今年も蓮が咲きました。蓮は仏教を象徴とする華であります。仏教のなかでも特に古い経典といわれる『スッタニパータ』(中村元訳)に「麗しい白蓮華が泥水に染まらないように、あなたは善悪の両者に汚されません」とあります。
 インドでは清楚な白色が尊ばれるそうで、白蓮華は泥水の中で育つけれども、泥に汚されない、何物にも染まらないところからお経の内容に用いられることが多いのです。
 このお言葉の中で悪に汚されないというのはわかるのですが「善に汚されない」というのは、どういうことなのでしょうか。それは、「陰徳を積む」という言葉がありますが、本来「善い行いは人知れずそっとする」ものであります。しかし、それが中々できないのであります。人に知ってもらいたいという気持ちが強くなって、それに見合う評価が欲しくなってしまうのです。
 そのような心のことを法然上人は「虚仮(こけ)心(しん)」とおっしゃっています。お念仏をとなえる目的は極楽浄土へ往生させていただくことであって、人に立派に見られることではないと法然上人は仰せになっています。浄土三部経の『無量寿経』に「もし念仏せん者まさに知るべし。この人即ちこれ人中の芬陀利華なり」とあります。お念仏を実践している方は、まるで蓮の花のようだとあります。私たちの心も常に南無阿弥陀仏と申して手入れをしないとすぐに虚仮心が生い茂ってしまい、ご先祖さまのご供養も疎かにしてしまいます。 皆さんの土地の自然を守って私たちを成長させてくださったご先祖さまが、続けた信仰を大切にしたいですね。

 海福寺  瀧 沢 行 彦 









新型コロナウィルス感染防止のために

 年忌法要は、感染防止策をとりながら、親族中心におこなっております。

 なお、お墓参り、付け届けは、密となりませんので、お出かけ下さい。

 

辻 説 法 の 会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
7月19日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
願成寺 住職 魚尾 孝久 師
参 加 費
500円 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
8月9日(金) 同時刻  常林寺 住職 山田 太壱 師

 

宗祇法師の会 (7月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
7月29日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

8月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「お寺での棚経」 が中心となりますが、7月下旬にハガキにてご案内申しあげます。









▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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