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次回配信日は、11月1日です。





青龍寺に向かうお檀家さん


青龍寺参道入口


青龍寺本堂

 先月、浄土宗開宗八百五十年を記念して、当山の檀信徒の皆さんと共に法然上人浄土宗開宗ゆかりの地、比叡山(ひえいざん)黒谷青龍寺(くろだにせいりゅうじ)(滋賀県大津市坂本本町)に参拝をさせていただきました。
 比叡山は、伝教大師最澄(でんぎょうだいしさいちょう)さまがお開きになった山で、仏教の母なる山と称される場所です。広大な敷地を東塔(とうとう)、西塔(さいとう)、横川(よかわ)と区分されていますが、自然条件が厳しいことから「論湿寒貧」と表現されています。

@ 「論」とは、
比叡山が学問を究めていく場所であるため、もう一日中議論をしてかなければならないという意味で、鎌倉仏教を開かれた各宗派の多くの祖師さま(法然上人をはじめとする、親鸞さま、一遍さま、日蓮さま、栄西さま、道元さま)が、若き頃、比叡山で学問勉強に励まれたその厳しさを「論」と表します。

A 次に「湿」は湿気の意味です。
比叡山は琵琶湖が近くにある為、木々も茂っており、非常に湿気が強い所で、修行中に肺を患う方もいるそうです。洗濯物は乾かしてもビタビタになってしまうそうです。

B そして「寒」は寒気のことです。
水道が凍るのは当たり前で、寝る前に仏さまの花瓶の水を抜いておかないと、朝、水がカチカチに凍ってしまうそうです。

C 最後に「貧」とは、
何もない貧しさと、学問や修行、やることが多すぎて休む間がないという意味もあるそうです。それだけ学問に明け暮れているという意味もありますと、天台宗の和尚さんにお聞きしたこともありました。そのように、比叡山は「論湿寒貧」の場所であると言われています。

 そのような過酷な環境であることを踏まえて、法然上人の絵巻を拝見いたしますと、板と板を張り合わせたような粗末なあばら屋根が描かれていました。今のような暖房器具があるわけでもないですし、手あぶりする火鉢ひとつあるかわからないかの時代であります。雪に閉ざされた青龍寺で法然上人は一体何を纏い、生活をされていたのでしょうか。法然上人はそのような環境の中で、黒谷青龍寺の報恩蔵に納められている日本へ伝わってきた一切のお経を五遍もお読みになり、すべての人々を救いたいがために、阿弥陀さまが極楽浄土へ救う手立てとして選び取られたお念仏のみ教えに出会われた、その感動を想像しながら、檀信徒の皆さまと比叡山青龍寺を参拝させていただきました。

 その青龍寺の御詠歌に

   たつ杣(そま)や 南無阿弥陀仏の声引くは
            西にいざなふ 秋の夜の月

があります。このお歌は延暦寺の座主、慈鎮和尚(じちんかしょう)がお読みになられました。
「杣(そま)」とは、樹木を植えて材木を取る山のことで、その材木となる木が立っている姿「たつ杣」と表現しますが、天台宗の開祖伝教大師さまがこの言葉を和歌に詠まれてから比叡山を指すことになったそうです。「声引く」とは、「声を長く引く」という意味と「西方極楽浄土へ誘引する」という意味が掛けられています。「いざなふ」は「誘導する」という意味で、秋の夜のお月さまが東から西へ向かうように、阿弥陀さまが私たちを西のお浄土へお導きくださっているということを表しています。

「たつ杣と呼ばれている比叡山よ。阿弥陀さまが、南無阿弥陀仏の声によってお浄土へお導きくださるということは、まるで西へ向かう秋の夜の月のようですね。」という内容となります。

 菩提寺の行事などを通じて、秋の深まりのように私たちの命の行く末は、阿弥陀さまにお任せしようという信心を深めていきたいものであります。

 海福寺  瀧 沢 行 彦 









新型コロナウィルス感染防止のために

 年忌法要は、感染防止策をとりながら、親族中心におこなっております。

 なお、お墓参り、付け届けは、密となりませんので、お出かけ下さい。

 

辻 説 法 の 会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
10月18日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
霊山寺 副住職 山田 高之 師
参 加 費
500円 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
11月15日(金) 同時刻  光厳寺 住職 五味 寛融 師

 

宗祇法師の会 (10月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
10月21日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

小学生百人一首競技かるた大会 願成寺古今伝授杯

 「三島せせらぎ会」 西郷直樹永世名人ほか指導のもと、「願成寺古今伝授杯」争奪戦がおこなわれます。初心者大歓迎です。また、賞品等全員に参加賞あります。

日   時
10月27日(日) PM12:30〜
会   場
願成寺本堂 TEL:055-975-1763
募集人数
小学生32名
〆   切
10月15日(火)
申込方法
主   催
願成寺百人一首古今伝授杯実行委員会

 

十夜法要のご案内

 本年もお十夜の季節となりました。一日ではありますが、ご先祖のご供養とともに、み仏の教えにふれますよい機会ともいたしたく存じますので、お誘いのうえお申し込み下さい。

日   時
11月3日(日) PM2:00〜
会   場
願成寺 本堂
法   話
願成寺秘宝第2回公開「鬼の念仏」
講   師
住職
供 養 料
3,000円
申 込 み
専用ハガキ、電話、FAX、E-mail (前日までに)








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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