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次回配信日は、2月1日です。





初日の出


説法される法然上人


説法を聞く蛇

 見つめあう 青大将の 目の細き (岩田ひろあき)

 皆さんの初夢はどのようなものであったでしょうか。私は昨年お参りさせていただいた、鎌倉のお寺さんに参拝している様子が初夢でした。初夢と言えば、一富士二鷹三茄を縁起の良いものとしますが、それらと同じように「蛇の夢」を見るのも良縁とされています。
 令和七年の干支は「乙巳(きのとみ)」巳年でありますが、蛇というと何か恐ろしい生き物という印象があります。ところが、昔から白ヘビは「弁財天の化身」とも言われており、白ヘビを見ると金運がアップするなどと言われています。またアオダイショウ(青大将)は、昔から家の守り神とも言われています。その理由は、農家の米を荒らす鼠を捕ってくれることに由来するそうです。一見、恐れられる蛇でありますが、私たちに良い縁をもたらす生き物でもあるのです。

 法然上人の伝記にも蛇にまつわる逸話が出てきます。
 ある時、鳥羽上皇の皇女である上西門院(じょうさいもんいん)(1126〜1189)は、法然上人を招いて、七日間のお説法をいただいたとあります。その内容は仏教の戒(円頓戒)についてでありました。法然上人のお説法が始まると、どこからか一匹の小蛇が現れて、唐(から)垣(がき)の上でとぐろを巻いてじっといていたそうです。その様子は、まるで法然上人の説戒を聞いているようであったと示されています。そして、その蛇は七日間目の結願(けちがん)(最終日)が来ると、死んでしまいました。すると、その蛇の頭から蝶が舞い上がり、天女になって天空高く飛び立ったそうです。この一連のことは、法然上人のお説法を聞いた佛縁によって、蛇がその功徳で天上界へと生まれ変わることができたことを表しています。

 そのように蛇にまつわる逸話が示されていますが、この蛇を私たちの心と重ね合わせるとどうでしょうか。
 私たちは三毒という煩悩を具えています。貪りや怒り、愚痴といった毒によって日々思い悩むのが人の心です。そんな煩悩を自らの力では、どうにもできない者を凡夫といいます。その凡夫はただいたずらに過ごしていると、後生は六道輪廻の世界を彷徨っていかなければならない身であると、お経に説かれています。しかし、私たちにはお釈迦さまのみ教えが伝わっています。そして、お釈迦さまのみ教えの中から法然上人のみ教えに出逢うことができるのです。その法然上人のお言葉に、
 
  我、浄土宗を立つる心は、凡夫の報土に生まるることを、示さ
 むためなり。
 
とあります。「私(法然)が浄土宗を開宗した理由は、煩悩に覆われた私たちが生まれかわり死に変わりの迷いの世界を離れ、阿弥陀さまの構えられた西方極楽浄土へ生まれることができることを示すためです」とあります。
 法然上人は、人は皆生死輪廻を繰り返す凡夫であると仰せになっています。そんな自らの力で輪廻の世界から離れていくことができない私たちを救いたいために、仏と成られたのが阿弥陀さまであるとお示しになりました。ただ声に南無阿弥陀仏とおとなえするだけで極楽浄土へ往生させていただけるのが阿弥陀さまのお力なのであります。
 そのように私たちも蛇が仏法を聞き天上界へ生まれ変わったように、凡夫も阿弥陀さまのお力を頼りとすることで、極楽浄土へ往生し菩薩と成ることができるのです。

 今年は、巳年で蛇が脱皮をすることから「再生の年」とも言われています。どうぞ皆さま心機一転、生まれ変わった気持ちで、仏教を身近に感じてみてはいかがでしょうか。煩悩を断ち切れないものであっても、迷いなきお浄土への行き先があるということを支えとして、穏やかに一年を過ごして参りましょう。

 海福寺  瀧 沢 行 彦 









新型コロナウィルス感染防止のために

 年忌法要は、感染防止策をとりながら、親族中心におこなっております。

 なお、お墓参り、付け届けは、密となりませんので、お出かけ下さい。

 

辻 説 法 の 会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
1月17日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
三明寺 住職 大嶽 正泰 師
参 加 費
500円 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
2月21日(金) 同時刻  傳心寺 住職 井上 正信 師

 

宗祇法師の会 (1月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
1月27日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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